箱根町湯本の
鳩よけ対策事例

桜が散り始め、春の終わりを感じる頃のこと。昼下がりのちょうどいい気温の中、一件の電話が入りました。電話口の相手は少し上ずった声の持ち主で、何やら心ここにあらずといった様子。聞けば、箱根町湯本の一戸建てにお住まいの方で、通気口が鳩の巣でふさがれてしまい、換気に支障が出ているとのことでした。昨日発見したばかりとのことで、これは早急に対処しなければと、私たちはすぐに準備を整えました。

幸いにも道路は思ったより空いており、40分ほどで現場に到着。そこには40代前半くらいの、二枚目風の整った顔立ちの男性が立ち会ってくださいました。彼の案内で通気口のある場所に向かうと、そこにはシラコバトの巣がしっかりと根を下ろしていました。シラコバトは、首筋に黒いリング模様が特徴的で、鳴き声がやや穏やかなのが特徴です。そんな彼らがこの家の通気口を選んだ理由は、きっと静かで安全だと感じたからなのでしょう。

しかし、こちらとしては早急な対応が必要な状況でした。鳩が居座ってしまうと、糞害による衛生面での問題もさることながら、換気ができないことによる健康被害も懸念されます。同行した同僚と共に足場を組み、慎重に作業を進めることにしました。足場は不安定で、注意深く動かなければならない場所でしたが、手際よく巣を撤去し、通気口をしっかりと清掃しました。

作業自体は30分程度で完了。すべてが終わり、お客様に報告すると、彼は軽く会釈をしてくださいました。「対応が早くて感心しました。鳩が通気口をふさいでしまって、本当に困っていました。これで安心して生活できます」と、少し長めの感想をいただき、私たちもほっと一安心。駆除の仕事は時に大変ですが、お客様の感謝の言葉を聞くたびに、この仕事のやりがいを感じます。

駆除作業を終え、車に戻る途中、私はふとシラコバトについて考えました。彼らもまた、生きる場所を求めて巣を作ったのでしょうが、それが人間の生活に支障をきたすことになるとは、自然との共生の難しさを改めて感じます。それでも、こうして困っている方々の手助けをすることができるのは、私たちの使命であり、誇りでもあります。

皆様の快適な環境づくりをお手伝いできれば幸いです。これからも、一つひとつの案件に真摯に向き合い、迅速かつ丁寧な対応を心がけていきます。