王寺町王寺の
鳩よけ対策事例

5月中旬のある午後、春の日差しが優しく街を包む中、私たちは王寺町へと車を走らせました。羽織りを一枚手に持つだけで十分な暖かさのこの季節、鳩の駆除依頼の連絡をいただいたのです。連絡をくれたのは、まだ若さの残る20代前半の男性。少し自信なさげに語尾を弱めながらも、心底困っている様子が電話越しに伝わってきました。問題はアオバトの巣。商業施設に巣を作られ、資材や羽毛が散乱し、その見た目の悪さに頭を抱えているというのです。

アオバトはその名の通り、青味がかった美しい羽を持つ中型の鳩です。通常は山地を好んで暮らしていますが、時折このように人里に降りてくることがあります。彼らの魅力的な姿とは裏腹に、人々の生活圏に彼らの巣がもたらす被害は深刻です。特に、商業施設のような人々が集まる場所では、その影響はなおさら顕著に現れます。

王寺町に到着したのは、思っていたよりも早い時間でした。道路は順調で、2時間ちょっとで現地に到着。現場で待っていたのは、電話の声の持ち主であるやせ型で色白の男性。彼の表情には安堵と不安が交錯していました。現場を見渡すと、確かに長い間放置されていたかのような巣があり、周囲には羽毛や枝が散乱しています。この被害はかなり長く続いていたように見受けられました。

私たち作業員3人は、早速駆除作業に取り掛かりました。アオバトの被害範囲は広く、駆除と清掃には相応の時間と労力が求められます。2時間半の格闘の末、ようやく商業施設は以前の整然とした姿を取り戻しました。作業後、男性は何度もお礼を繰り返し、「気になっていた問題が解消して本当に嬉しいです。」と笑顔で語ってくれました。その言葉に、私たちの心もまた春の日差しのように温かくなりました。

駆除作業は時に骨が折れる仕事です。しかしながら、こうして問題が解決され、依頼者の方々の笑顔を見られることは、何よりの報酬です。お客様の「ありがとう」という言葉に、私たち作業員の心は満たされます。アオバトのようにどこにでも現れ、どこにでも巣を作ってしまう生き物との共存は難しいですが、こうして必要な時に必要な手を差し伸べられることに、深い意義を感じます。

この度はご依頼いただき、誠にありがとうございました。再び訪れることのないように、私たちはこの場所が鳩にとって居心地の悪い場所となるよう、しっかりと対策を講じてきました。今後も快適な環境が続くことを心より願っています。