下市町小路の
鳩よけ対策事例

夜が明け、静寂が破られようとする薄明の時に、一通の電話が鳴り響きました。受話器の向こうからは、今にも梅雨入りしそうな6月の上旬、曇り空の下で心配と驚きが入り混じった声が聞こえてきました。過度な乾燥も湿気も感じない中庸な空気が漂うこの季節、カラスバトが舞い降りた商業施設にお住まいの方からの切なるお願いでした。彼女の声は焦りに震え、鳥のダニや寄生虫の媒介が心配だという不安が、私たちの心にも響きました。

現場は下市町小路。行き交う車の列が事故渋滞により立ち往生し、到着までに約30分を要しました。到着すると、30代半ばくらいの女性が立ち会ってくださいました。ショートボブに明るいトーンの髪色が、どこか希望の光を灯すかのようでした。

彼女が案内してくれたのは、カラスバトたちが巣を構えた商業施設。カラスバトは、その名の通りカラスを思わせる深い灰色の体に、くちばしと脚が赤みを帯びた、威厳と美しさを兼ね備えた鳥です。しかし、その存在がもたらす被害は甚大。ご報告どおりの被害状況に、私たちもすぐに作業に取り掛かることにしました。

鳩たちの住処を丁寧に撤去し、周囲をしっかりと消毒することが、我々の使命です。しかし、作業は一筋縄ではいかず、一時中断を余儀なくされる場面もありました。それでも、同行した数名の作業員たちの協力のもと、1時間半の奮闘の末に無事対応を完了することができました。

すべてが終わると、お客様の表情には安堵の色が広がりました。「これで安心して過ごせます」と、彼女は微笑みながら感謝の意を示してくださいました。「親切に対応していただき、本当に感謝しています。これでようやく心穏やかに日常を取り戻せます」との言葉に、私たちも心からのやり甲斐を感じることができました。

作業を終え、静かに振り返ると、カラスバトたちが去った後の空には、曇り空の合間からわずかに光が差し込んでいました。私たち作業員は、彼らの持つ美しさと厄介さの二面性を改めて感じつつも、彼らと共存するための知恵と技術をさらに磨く必要があると実感しました。

これからも安心して利用できる環境を提供し続けるために、私たちは努力を惜しみません。再び皆様の笑顔と平穏な日々を守るため、日々精進してまいります。引き続き安心してご利用いただけるよう、全力を尽くしてまいります。