曽爾村塩井の
鳩よけ対策事例

春の陽光が柔らかに舞い降りる5月中旬、羽織りを一枚手に持つだけで十分な暖かさが感じられる朝遅く、我々は曽爾村塩井へと向かいました。そこは緑豊かな自然が広がり、時折風に乗って心地よい香りを届けてくれる場所です。この日、静けさを破るように届いたのは、アオバトによる騒動の報せでした。

お客様は電話越しに、少し自信なさげに、語尾が弱まる口調で「ちょっと前から、鳩が飛び立つ際の羽ばたきが大きくて、驚かされることが多くて…」とお困りの様子を、穏やかな声で伝えてくださいました。私たちは3人の作業員と共に、30分強の道のりを経て、現地へと向かいました。道路は交通量が多かったものの、大きな渋滞には悩まされず、無事に到着することができました。

現地で出迎えてくれたのは、20代前半と思しき、ややタレ目で穏やかな表情の男性でした。その優しい表情に、少し緊張が和らいだことを覚えています。彼と共に向かったのは、問題の起きているマンションの一画。そこには、事前に聞いていた通り、アオバトの群れが舞い降り、彼らの存在感を誇示していました。

アオバトは、その鮮やかな羽色と、力強い飛翔で知られています。特に、飛び立つ際の羽ばたきは、周囲に驚きを与えるほどの迫力があります。その美しさに魅了される一方で、今回のように、人々の生活に影響を及ぼすこともあります。

作業はお客様の協力もあり、順調に進みました。アオバトの習性を考慮しつつ、安全に配慮しながらの作業は、3時間弱で完了しました。終わった後、お客様は丁寧にお礼を述べてくださいました。「また何かあったらぜひお願いしたいです」と、少し長めに感謝の意を伝えてくださり、その言葉は私たちの心に深く響きました。

作業を終え、振り返ると、私たちは自然と共生することの難しさと美しさを改めて感じました。アオバトの存在は確かに驚きでしたが、その背後には自然の豊かさが潜んでいたのです。お客様の生活を守ることができた安堵感と共に、また一つ貴重な経験を積むことができたと感じています。

このような日々の積み重ねが、私たちの仕事の意義をより一層深めてくれます。今回の経験を胸に、今後もより一層励んで参ります。またのご依頼を心よりお待ち申し上げます。