東松山市西本宿の
鳩よけ対策事例

ゴールデンウィークが始まったばかりの4月末、東松山市西本宿にある工場から、ちょっとしたSOSが届きました。夕刻前の焦げるような燥熱の中、私たちのスマートフォンが震えたのです。電話の向こうからは、少し戸惑いを含んだ声で若い男性が話しかけてきました。「ちょっと前に気づいたんですが、工場の周りに妙なものが…」と彼は言うのです。何事かと思えば、どうやら工場の美観を損ねる厄介者が現れたようです。

その正体は、なんとシラコバト。シラコバトといえば、埼玉県の県鳥として知られ、純白の羽が特徴的な鳩です。彼らが住み着くと、その美しい羽根が空を舞う一方で、地上には思わぬ問題をもたらすことがあります。そう、鳩の糞害です。「まるで白いキャンバスに絵を描かれたようだ」と、被害を受けた工場の方はおっしゃっていました。

私たち駆除班は、数名で現地へ向かいました。思いのほか道は空いていて、15分程度でスムーズに到着。工場の前で出迎えてくれたのは、20代前半くらいの男性。少し色素の薄い茶髪が夕日に照らされ、少し緊張した様子。彼と共に現場を確認し、作業の準備を始めました。

工場の周囲を見渡すと、確かに被害は最小限に抑えられている印象でしたが、これがいつ深刻化するか分かりません。早速、周囲の環境に配慮しながらの作業を開始。シラコバトたちは、意外にも人懐っこく、こちらを見つめてきます。そんな彼らに心を奪われそうになりつつも、私たちはプロフェッショナル。彼らを傷つけることなく、適切にその場を後にしてもらうべく、慎重に作業を進めました。

作業は思ったよりも時間がかかり、2時間少しを要しましたが、無事に完了。現場を見回してみると、工場の美観はすっかり元通り。立ち会っていた男性は、何度も何度もお礼を述べてくれました。「これからは安心して過ごせそうです」と、彼の顔には安堵の表情が浮かんでいました。私たちもまた、その言葉に心が温まる思いでした。

作業を終えた私たちは、シラコバトの優雅さに少し後ろ髪を引かれつつも、次の現場へと向かう準備を始めました。こうして、また一つ、鳩たちと人々の平和な共存に貢献できたことに、誇らしい気持ちでいっぱいです。この度はご依頼いただき、誠にありがとうございました。