御前崎市下朝比奈の
鳩よけ対策事例

淡い朝陽が照らし出す空は、薄雲に覆われた鉛色。高温が纏わりつくような5月中旬の朝、僕らは一筋の連絡を受けた。声からは裏返りそうなほどの動揺を感じ取ることができた。巣作りの騒音により、早朝からその眠りが奪われていたという。通話を終え、僕らは車に乗り込み、静岡県御前崎市下朝比奈へと向かった。

道路は工事による片側通行でやや混雑していたが、時折流れる風が車内に吹き込み、緊張を和らげてくれた。その道程を約45分。僕らはその場所に到着した。立ち会いに現れたのは、30代くらいの女性で、細身の眼鏡をかけた印象的な方だった。

彼女が指摘したのは、雨戸のシャッターボックス。そこにはシラコバトが巣を作っていた。シラコバトは一般的なハトよりも小さく、長い尾が特徴的な鳥だ。都会のビル群は彼らにとって絶好の巣作りスポットであり、ある種の平和を象徴する存在でもある。しかし、時と場所が適さなければ、その存在は異物となり、時には大きな困りごとへと発展する。

被害の進行は速く、鳩の警戒心も強かったため、作業は難航した。数名の僕ら作業員が一丸となり、彼らを追い払うことに全力を尽くした。50分を要した僕らの作業は、ついに一段落。騒音から解放された空間は静寂に包まれ、安堵の色を帯びていた。

対応後のお客様は、笑顔で僕らを見送ってくれた。「これで安心して生活できます。あなたたちのおかげで日常が戻ってきました。無理な要求だと思ったけれど、本当にありがとう」と、彼女は感謝の言葉を述べた。

僕ら作業員は、その一言一言が心に響き、疲れを忘れさせてくれた。鳩という存在が、人間と共生する上で、時には課題を提示すること。それを解決するために僕らが存在すること。その使命を改めて感じる瞬間だった。

皆様の快適な環境づくりをお手伝いできれば幸いです。そして、それは時には鳩たちとの対話を意味することもあるでしょう。僕らはその対話のために、常に最善の解決策を模索し続けます。大切な日常が、どんな小さなことであっても、失われることのないように。そのための、僕らの仕事です。